
DIP法による骨塩定量検査
DIP法による骨塩定量検査
骨粗鬆症とは、加齢や生活習慣の影響で骨密度が低下し、骨折しやすくなる疾患です。
特に大腿骨近位部の骨折は寝たきりの原因となることが多く、早期発見と治療が重要です。
骨粗鬆症の診断は、骨折の有無と骨密度の測定結果を組み合わせて行います。特に、脆弱性骨折(大腿骨近位部骨折や椎体骨折など)の発生は、骨粗鬆症の診断および治療方針の決定において重要な要素となります。
FRAX(Fracture Risk Assessment Tool)は、骨折リスクを評価する国際的なツールであり、年齢、性別、既往歴、骨密度などの因子を基に10年間の主要骨折リスクや大腿骨近位部骨折リスクを算出します。詳細な情報やリスク計算は以下のURLから確認できます。
FRAX公式サイト: https://www.sheffield.ac.uk/FRAX/
骨塩定量検査は、骨の健康状態を評価し、骨粗鬆症の診断や治療方針の決定に重要な役割を果たします。測定方法によって、対象とする部位や精度が異なります。
当院ではDIP法を採用しております。
DIP法は、RA法の一種であり、手のX線フィルムやデジタルデータを解析して第二中手骨の骨密度を測定する方法です。被曝量が少なく、簡便に測定が可能であるため、多くの施設で導入されており、特に集団検診や骨粗鬆症スクリーニングに適しています。測定方法としてはアルミスケールと手をX線撮影し、陰影度を比較することで骨塩定量を測定します。
ただし、測定対象が手の骨に限られるため、腰椎や大腿骨の骨密度を正確に評価するには、DXA法を併用することが推奨されます。