尿酸値を下げる食べ物は? ~痛風にならないために気を付けるべき食事~|武蔵新城駅の内科・糖尿病内科・内分泌内科|おばな内科クリニック

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医療コラム

尿酸値を下げる食べ物は? ~痛風にならないために気を付けるべき食事~|武蔵新城駅の内科・糖尿病内科・内分泌内科|おばな内科クリニック

尿酸値を下げる食べ物は? ~痛風にならないために気を付けるべき食事~

「痛風」と聞くと、魚卵やお酒を思い浮かべる方も多いかもしれません。

痛風の原因となる尿酸値を下げるためには、特定の食材を減らすだけでなく、全体的な食事、運動、体重などの生活習慣の改善も必要です。

 

  • 尿酸値を上げるプリン体とは?

尿酸は「プリン体」という物質が体内で代謝されて生じます。プリン体の約80%は体内で作られ、残りの20%は食事を通して作られます。

血液中の尿酸が高い状態を高尿酸血症と言い、持続するとじわじわと関節内に尿酸の結晶がたまり、やがて痛風発作を引き起こします。

さらに痛風ばかりでなく、腎臓障害や尿路結石、動脈硬化による心筋梗塞や脳卒中のリスクも高まるとされています。

 

  • 尿酸値を下げる生活の工夫

①適正体重の維持

肥満は体内でのプリン体産生を増やし、尿酸値の上昇につながります。体重を減らすことで尿酸値が改善することが知られています。

適正体重を維持するよう心がけましょう。

ただし、急激な減量は逆に尿酸値を上げることもあるため、無理のないペースを心がけましょう。

 

                                 適正体重(kg):身長(m×身長(m×22    

                                 あなたの適正体重は           kg です。

 

②食事量の見直し

プリン体が多いものというと、魚卵、レバー、干物などのイメージがあると思いますが、肉、魚、納豆、米、だしなど、どんなものにも含まれています。

すべてを控えるのは現実的ではありません。それら食事量が多すぎると、尿酸値は上がりやすくなりますので、まずは、食べ過ぎていないか確認しましょう。

プリン体は水溶性のため、煮物、麺類の煮汁を残すことでも、摂取量を抑えられます。

ラーメン、そば、うどんなどのスープを残すようにするなど、食べ方にも気を付けましょう。

 

③プリン体の多いものは控えめに

適正な食事量となっているか確認後、プリン体の多いものを頻繁に食べていないか振り返りましょう。プリン体は1400mgまでが目安です。

 

④お酒はほどほどに

アルコールは、体内で尿酸が作られるのを促進させます。酒の量が多い方は減らしましょう。

適量は1日1合まで、週2日の休肝日を設けましょう。

 

⑤軽い運動の実施

短時間の激しい運動(ウエイトトレーニングなど)は、尿酸値を上昇させてしまうリスクがあります。息が少し上がるくらいの運動強度を目安に、有酸素運動を行いましょう。

歩行、ジョギング、サイクリングなどがおすすめです。

10分以上の運動を、合計1日30分以上が推奨されています。

 

⑥甘い飲み物は控えましょう

清涼飲料水、果物ジュースに含まれる果糖は、尿酸値を上昇させやすいです。これらは控え、水分摂取は、水やお茶に変更しましょう。

 

尿酸値を下げるためには、日頃の生活習慣から見直すことが大切です。

ご自身の適正体重、適量がわからないなど、ご不安なことがあれば、当院の医師や栄養士へご相談ください。個別にアドバイスさせていただきます。

参考文献:高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第3版文部科学省 
                     日本食品標準成分表2020年度版(八訂)