睡眠時無呼吸症候群の検査結果について ~RDI・ODIとは?~|武蔵新城駅の内科・糖尿病内科・内分泌内科|おばな内科クリニック

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医療コラム

睡眠時無呼吸症候群の検査結果について ~RDI・ODIとは?~|武蔵新城駅の内科・糖尿病内科・内分泌内科|おばな内科クリニック

睡眠時無呼吸症候群の検査結果について ~RDI・ODIとは?~

 

「朝起きてもスッキリしない」「日中に強い眠気がある」「いびきを指摘された」——

そんな症状がある方は、「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」の可能性があります。

今回は、当院でも行っている検査や治療の流れについて、特に RDI・ODIの指標 を中心に解説します。

💤 睡眠中に何が起きているの?

睡眠時無呼吸症候群では、眠っている間に 呼吸が止まる(無呼吸)、または 浅くなる(低呼吸) ことで、以下のような影響が出ます。

  • 大きないびきが途中で止まる

  • 朝起きたときに頭痛・だるさがある

  • 昼間の強い眠気、集中力の低下

 

⚠ 放っておくと危険です!

無呼吸や低呼吸を繰り返すことで体に大きな負担がかかります。

  • 高血圧・心疾患・糖尿病・脳卒中 のリスク増加  

   → 低酸素状態が交感神経を刺激し、血圧や血糖を上昇させます。

  • 居眠り運転などの事故リスク 

   → 睡眠が断片化し、深い眠りがとれなくなることで、日中の覚醒レベルが低下します。

📊 検査指標「RDI」と「ODI」って何?

指標名 意味 正常範囲 内容
RDI(呼吸障害指数) 呼吸の乱れの頻度 5未満 無呼吸・低呼吸・覚醒反応を含む
ODI(酸素飽和度低下指数) 酸素が下がった回数  5未満 酸素飽和度が3〜4%以上低下した回数(1時間あたり)
▶ どちらも「1時間あたりの回数」を示し、睡眠の質を数値化する重要な指標です。
                                                                                                     

🧭 重症度の目安と治療の方向性

重症度 RDI/ODI 臨床的な対応
正常 <5 治療不要
軽症 5〜14 経過観察、生活習慣の見直し
中等症 15〜29 マウスピースやCPAPを検討
重症 30以上 治療が強く推奨されます

 

🧪 PSG(ポリソムノグラフィ)検査について

以下の条件に該当する場合は、精密検査である「PSG(終夜睡眠ポリソムノグラフィ)」をおすすめしています。

  • RDIまたはODIが20以上

  • 日中の強い眠気や業務上の支障がある

  • 保険適応でCPAP導入を検討する場合

PSGでは、脳波・心電図・筋電図・眼球運動などを測定し、「AHI(無呼吸低呼吸指数)」を用いた総合評価が可能です。

💡 治療方法の選択肢

軽症~中等症

  • 生活指導(減量・禁酒・仰向け寝の回避)

  • マウスピース(口腔内装置)

中等症~重症

  • CPAP(シーパップ:持続陽圧呼吸療法)

  • 耳鼻科的手術(鼻閉などが原因の場合)

 

🏥 CPAP治療と保険適応について

✅ 原則として保険適応となる条件:

  • AHIまたはRDIが40以上

✅ 条件付きで保険適応となる場合(医師の判断):

  • AHIが20〜39の方で以下のような状況がある場合

    • 日中の強い眠気(ESSスコア高値)

    • 車の運転や機械操作など職業上のリスクが高い

 

📝 最後に

当院では、在宅で行える簡易検査からPSG検査まで対応しており、結果に応じた適切な治療をご提案しています。

「もしかして……」と思ったら、お気軽にご相談ください。